top of page

ハウステンボス再建までの過程

株式会社FirstL
髙木潔 創業者ストーリー

「地域創生を成功させる鍵は大きく3つ。
『コンテンツ力』『人の力』『突破力』です。

images2.jfif

そう語るのは、株式会社FirstL 代表取締役の髙木 潔(たかぎ きよし)氏。

 

株式会社エイチ・アイ・エスの創業者、澤田秀雄氏と共に、

長崎県佐世保市にあるテーマパーク「ハウステンボス」の再建の現場総指揮を取り、復活へと導いた人物だ。

 

当時のハウステンボスは、二度の再建失敗で、窮地に陥っていた。

 

他社に打診した再建依頼は全て断られ、万策尽きた佐世保市長自らが、2010年、澤田氏のもとを訪れた。

 

「ハウステンボスは、社員や関係会社を含め、佐世保市の多くの人達の雇用を守っている。

 

もしハウステンボスが無くなれば、全員が一斉に職を失い、市の過疎化が急速に進んでしまう。

 

佐世保市のためにも、何としてでもハウステンボスを再生したい。どうか力を貸してほしい」

 

火中の栗を拾うかのごとく、難しい依頼。

 

それでも、市長の熱意に心を動かされた澤田氏は、大きな使命感と共に、ハウステンボス再生へと動いた。

 

その後、澤田氏から現場総指揮という大きな命を受けたのが、当時エイチ・アイ・エスの常務取締役である髙木だった。

髙木「買収前に一度ハウステンボスを訪れましたが、これは大仕事になると思いました。パークに活気は無く、社員の中にも諦めムードが漂っていた。
これでは、お客様が来るわけがない。

かといって、当時のハウステンボス内には大規模に投資できるお金も無い。
まさに、無い無い尽くしでした」

images4.jfif

翌年の2011年。

髙木は転勤の命を受け、単身佐世保に渡った。そして、住民票も佐世保市ハウステンボス町(ハウステンボスのある町)にうつし、覚悟を決めた。

 

彼の人生をかけた大きなチャレンジが始まった。

3125BCA7-5AB1-4832-AF8A-0D6E3C7A1C26.jpg

■ミッション1:
現地の人達の心に火をつけろ

髙木に課せられた重要な任務の一つが、

「ハウステンボスで働く社員や、地域関係者の心に火をつけ、チームを一つにし、彼らの主体性を引き出すこと」だった。

なぜなら、地域創生は、一人のリーダーの力では決して実現しないからだ。

社員や地域の人達が心を一つにし、

「地域のシンボルであるハウステンボスを、自分達の手で再生しよう」

という気持ちで臨むことが必要不可欠となる。

そのためには「リーダーが現場で率先垂範する姿を見せる以外に方法は無い」と髙木は話す。

髙木「『今度新しいイベントをやることが決まったから、頼むぞ』と現場に丸投げしたところで、社員の心に火がつくはずがありません。

 

当時の私は、毎日朝8時に出社し、パーク内の掃除をし、花火大会がある日には、椅子並べの準備、閉園後の後片付け、翌日開園の準備まで、社員と一緒になって行いました。

 

また、毎日、1周5キロのパーク内を、昼と夜の2回、歩いて見てまわることが日課でした。

 

「道は傷んでいないか」「電球は球切れしていないか」「傷んでいるベンチはないか」

 

…実際に自分が歩いて確認しないと分かりませんから、一つ一つチェックしながら、気づいた箇所はすぐに補修、修繕をする。

 

最初のうちは『髙木さんがそこまでやるなら、私達もやらなければいけない』という、半ば強制的な空気でしたが、次第に私が何も言わなくても『自分たちでやることが当たり前だ』という風土が出来上がっていきました。

 

一人ひとりの主体性を育て、自走できるチームにするには、まずはリーダーが率先垂範する姿を見せること以外に、方法は無いと思います」

■ミッション2:
日本初・東洋初・世界初に
こだわった魅力的なコンテンツを
企画せよ

エイチ・アイ・エスが再建に乗り出して以降、ハウステンボスでは、面白いイベントが毎日のように開催されるようになった。

 

当時大人気の韓国アイドルを起用したイベント、

 

人気アニメ「ワンピース」のサウザンド・サニー号を体感できるイベント、

 

ゲーム会社と協賛し、最新のゲームやグッズが一堂に会するゲームフェスタにて、ハウステンボス仕様に特別にバージョンアップしたゲームを体験できるイベント…


 

「お金が無いなら、徹底的に知恵を出す」

 

そのアイデアを企画に落とし、関係者との商談をまとめ、実行することも、髙木の仕事だった。

髙木「企画を企業に持ち込んでも、最初は相手にされないこともありました。

失敗した企画も、山のようにありました。

 

でも、やってみなければ何も始まらない。

 

大切なのは、バッターボックスに立ち続けること。

そして、どんなボールでも、まずは振ってみること。

 

そしてもう一つ意識していたのが「小さくスタートすること」。

 

当時は予算が限られていたということもありますが、まずは小さくやってみて、成功すれば、さらにブラッシュアップし、翌年も開催し、規模を大きくして、恒例にし、目玉企画へと育てていく。

 

地道な努力の繰り返しでした」

「ハウステンボスに企画を持ち込めば、どんなものでも話題性のあるイベントにして、形にしてくれる!」

 

次第に髙木の元には、企業から様々な企画が舞い込むようになり、それにつれて来場者も増え、ハウステンボスは活気を取り戻していった。

761B5B09-8C29-4A34-B179-86DB99C66698.jpg
S__12460057.jpg

■ミッション3:
突破力をもってマネタイズせよ

地域創生に取り組む自治体の方からよく聞く課題がある。

 

「アイデアがあっても、実行できずに終わってしまう」

「実施して反響はあったが、大赤字になってしまった」

 

これでは、地域創生は実現しない。

そういった意味で「経営感覚を持ちながらも、企画を着実に形にする実行力を備えている」という髙木の強みが、ハウステンボス再建に大いに生かされた。

髙木「私は23歳の時、まだ社員150名ほどのエイチ・アイ・エスに入社しました。

 

26歳で支店長として大阪心斎橋店の立ち上げを任されたことに始まり、海外ツアーの企画、エリアの営業責任者等、様々な立場で「ゼロからイチを創る」かつ「しっかりとマネタイズする」という経験を、これでもか、というくらい積ませてもらいました。

「今のハウステンボスに、この企画が果たして実現できるのか」

「これだけの予算で、果たしてお客様に喜んで頂けるイベントになるのか」

 

毎回不安はありましたが、大切なのは「できない理由を探すのではなく、どうすれば実現できるかを考え、具体的に動くこと」

ただそれだけです。

エイチ・アイ・エスが、ハウステンボスの再建に関わってからわずか数年。

 

一時は140万人にまで落ち込んでいた年間来場者数は、倍以上に増え、長崎県佐世保市には国内外から観光客が訪れ、地域創生・テーマパーク再建の成功事例として大きな注目を集めるなど、

 

ハウステンボスは見事に再生を果たした。


 

■自分が経験したこと、教わったことを、次世代に繋ぐ

 

それにしても、なぜ、これほどまでに徹底してやるのか…。

髙木にその理由を聞いてみた。

■自分が経験したこと、教わったことを
次世代に繋ぐ

それにしても、なぜ、これほどまでに徹底してやるのか…。

髙木にその理由を聞いてみた。

髙木「やると決めたら徹底的にやる姿勢は、エイチ・アイ・エスの創業者、澤田(当時)会長に叩き込まれたもの。

 

例えば、ハウステンボスの目玉イベント「1300万球を使った光の王国」では、10個でも電球が切れていたらアウトだと、澤田会長から言われていました。

私も昼と夜巡回して電球切れが無いか確認した上で、夜、澤田会長と一緒にパークを歩きながら、

 

「ここが切れてる」「ここも切れてる、これで3つ目…だからまだセーフだね」

なんて言いながら(笑)

 

澤田会長は、まだ会社が小さい時から「将来は航空会社を作る!ホテルを作る!上場する!」と、途方もない大きな夢を常に語っておられた。

 

周りから無理だと言われたって、笑われたって、関係ない。

 

周囲に公言し、やると決めたら徹底的に取り組み、目標を着実に実現してきた。

 

その澤田イズムを、会長の側で働きながら、叩き込んで頂いたと思っています。

リーダーとは、人の心に火をつける人。

 

「会長をはじめ、諸先輩方から教わったことや自分の経験を次世代に継承し、よりよい日本の未来のために役立てるのが、残りの人生をかけて自分が取り組むミッションだ」

 

いつしか髙木は、そう思うようになった。

 

そんな髙木の情熱に吸い寄せられるように、日本の地域創生を担う、プロフェッショナルメンバーが次々に集結。

 

テーマパークのような大きな観光目玉が無い地域であっても、地域創生を確実に実現できるプロフェッショナルチームとして、株式会社FirstL(ファーストエル)が誕生した。

26340870_m.jpg
24439881_m.jpg

■100年残る企業を、創るためのパートナー

現在FirstLには、4人のプロフェッショナルメンバーが在籍している。

 

地域創生を成功させる鍵は「まちづくり会社」にある。

自治体や行政と強固な信頼関係を築いた上で、その地域にお金が分配される仕組みを作り、まちづくり会社の設立や運用のノウハウを実地で知り尽くしたプロフェッショナル、石上 僚(いしがみ りょう)。

 

地域にある商業施設、寺社仏閣、ビル・マンション、公園といった様々な不動産を鑑定し、潜在的な価値を総合的にプロデュースすることで、その地域の新たな魅力の創出するプロフェッショナル、不動産鑑定士の中村 周造(なかむら しゅうぞう)。

 

常に真剣勝負で、現場に入り込み時に泥臭く、地域の人達と共に、地域創生をやり切ってきた彼らだからこそ、

 

地域特有の悩みを理解し、魅力や価値をしっかりと収益化し、地域主体の地域創生を可能にすることができるのだ。

 

最後に、髙木は壮大な夢を語ってくれた。

髙木「私は、株式会社FirstLを100年後も残る会社にしたい。

 

そして、FirstLが地域の皆さんと共に残したものが、その地域に100年後も残り続ける未来をめざしています。

 

壮大すぎて、笑われるかもしれないけれど…でも、私は、真剣そのものです。

 

地域創生に関して、どんな小さなお悩みであっても、まずは気軽にご相談頂きたい。

 

魅力的なコンテンツを作り、国内外から人が訪れることで、活気づく地域創生を。

地域関係者の皆さんが誇れるまちづくりを。

 

ぜひ私達に、お任せ下さい!

自分達の利益のためではない。

100年後という壮大な未来を見据えた髙木の挑戦は、まだ始まったばかりだ。

お問い合わせ

送信ありがとうございました

bottom of page